愛の人
カミガタボーイズのライブ2時間半に、私の大好きで大切な関西が全て詰まっていて、嬉しくて、誇らしくて、涙が出た。
たくさんのグループのファンがそれぞれの好きな人のために足を運んで全員の夢が詰まったような最高の空間だったのだけれど、その礎を築いてきたSUPER EIGHTの話を、少しだけさせてほしい。
SUPER EIGHT、もといエイト。
エイトってとびきりの愛の人たち。
いつの時代も言われる"関西は不遇"の、最上級を味わってきた人たち。
なんの仕事もなくて、デビュー直前までアルバイトをして、お金がないから新幹線のチケットを売って夜行バスで仕事に向かって、人気も知名度もなくて松竹座のキャパですらガラガラで、後輩には自分たちのような思いをさせたくなくて自分たちのライブに後輩のコーナーを作ってくれた人たち。(ちなみに公式写真を買うと本人にお金が入る仕組みを作ったのも村上くん)
私は今ウエストのオタクをしていて、なにわ男子のこともAぇのことも関ジュのことも大切だけれど、この子たちの先輩が、関西の礎を築いたのがエイトで本当によかったと、幸せなことだと、心から思っている。だってさ、もし1番上の先輩が変なヤツだったりムカつくヤツだったら、今のこんな温かい関西は存在しない。絶対そうだよ。エイトが最高で最強で、本当によかった。
私はとくに横山くんに、世界一幸せになってほしい、幸せでいてほしいと思っている。
横山くんは"永遠なんてない"ことを知っている人。
幼少期から少し複雑な家庭に育ち、早くから大黒柱として弟たちを育て、最愛のお母様をなくし、親友がグループを脱退し、メンバーが大病をし、会社とグループ名が大きく変わって、"今"がどれだけ大切か、その"今"がどれだけありがたいことかを身をもって実感してきた人。
繊細で寂しがり屋で、人の笑顔を見るのが大好きで、人の笑顔のために働くことが大好きで、たくさんの人に囲まれていることがとにかく大好きな人。
そんな少し寂しい思春期を過ごしてきた横山くんにとって関西はまぎれもなく家族で、とっても大切な家なのだと思う。だからメンバーのことが大好きで、後輩のことが大切で、絶対に守りたいものなのだろうなと思う。
SUPER EIGHT、この20年本当に色々あった。ファンでさえ少し辛くなるようなこともたくさんあった。けれど、メンバー全員に対してはもちろんだけど特にやっぱり横山くんに、この大切なグループだけは永遠だと思ってほしくて、横山くんの大切な居場所を絶対に守りたくて、少なくとも私は生きてきた。オタクのエゴなのだけれど。
本人たちの努力や熱意あってこそなのはもちろんのことだけれど、20年間その"永遠"を守るお手伝いができたことを、私はとても嬉しく思っている。
5.5万人のファンとたくさんの後輩に20周年を祝ってもらっている5人を見て、本当に涙が出た。
道なき道をガムシャラに拓き、後ゆく者のために舗装し、沿道に花を植え、全員が安心して帰ってこられる大きな家を建てた。その過程や葛藤を見てきた我々エイターだけでなく、そこにいた全ての後輩のファンの人たちに見てもらえたことが、とても意味のあることに思えた。
"死ぬまでアイドルでいて"
なんてオタクの願望でしか聞いたことのない言葉を、アイドル本人が、20年以上アイドルをやっている人が放った。
昨年からずっと、この事務所は本当に色々ある。不安定で不明確で、悲しいことや悔しいことがたくさんある。その中で、文字通り命懸けでアイドルしてくれている人が、自分とその仲間が死ぬまでアイドルでいることを望んでくれている。
"永遠"は、ある。
今の私たちにとって、何よりもありがたくて、希望のある言葉だと感じた。
オタクをやっていて1番聞きたかった言葉を聞けたこと、その言葉に間髪入れずに"はい!"と即答する後輩がたくさんいたこと、こんな温かくて宝石のような家族たちと一緒に見た花火が本当に綺麗だったこと。
こんなに美しい思い出を、一生忘れたくないし忘れられないなと思った。
小さくて大切な"今"をひとつずつ作りながら、大きな"永遠"にできたらいいと思う。
その"永遠"のひとつが、間違いなくカミガタボーイズだと思った。